2017年10月17日
時代と共に変わる葬儀・告別式の会場
今では、葬儀・葬祭を取り扱う業者が増えて、競争も厳しくなり、各所に立派な会館が増えています。大きな建物の中で、通夜から葬儀・告別式まで、何組ものご遺族が詰められるような宿泊設備も整っていることから、多くの方が利用するようになっています。
このスタイルは30年ほど前から急速に増えてきました。それまでは、通夜から出棺までの一連の儀式は、故人の自宅で行われることが多く、業者さんがお座敷に祭壇を設え、花輪や生花を配していました。参列者は祭壇の前に敷かれた座布団に正座したり、外から立ったままお参りをしていました。
ところが、家屋が建つ敷地の狭小化や住まいのマンション化などによって、祭壇を設けられる部屋が無くなったり、多くの参列者を迎えるスペースを確保できなくなった事から、それまで事務所と資機材を置いておく倉庫だけで営業していた業者さんが、場所まで提供するようになりました。
それが会館です。今ではある程度の規模の街ならば、2件から3件ほどの業者さんが所有する建物が存在し、競争が激しくなっています。会館で執り行われる式では、参列者は椅子に座っているため、読経の間正座をしておく必要がなく、また、悪天候の場合でもテントの中で雨を気にしながらお参りしなくても良くなりました。
業者側も競争力を付けるために、宮大工さんに祭壇の製作を依頼したり、会員を募って日帰り旅行会やお祭り等の様々なイベントで集客に力を入れており、昔の暗いイメージを払拭しています。